去り際は美しく?

写真は昨年鎌倉の長谷寺で撮った紫陽花でございますが、本題は紫陽花じゃなくツツジ。
街路樹の花といえばツツジ(もしくはサツキ)は定番だと思いますが、
そんな近くの通りのツツジの木、ふと気づけばごっそり刈られていた。
きっと生えすぎたから剪定したんでしょうが、あんなにまで刈らなくても。ものっすごくわびしい街路樹に成り下がっている。まあ、ボウボウに生えて雑草も蔓を伸ばし、ワッサワサしてると、きっといろいろ障害が出るからなんでしょうが。
中で一生懸命お家を作ってた蜘蛛は突然家を失って
今頃さぞかし家探しに慌てているんじゃなかろうか。(←多分要らぬ心配
まだごっそり刈られる前の春先には、ピンクや白や紫の花が咲き乱れて色鮮やかだった。
なかなか豪快に咲き誇るので、結構華々しくなる。
んだけどもね、ツツジって、枯れ始めがとてもグロい。なんともえげつない枯れ方をする。
もっと美しく散ったらいいじゃない、とおせっかいにも毎年思うんだけども、ツツジ的にメリットのある枯れ方なんだろうか、とにかく汚いのだ。
あまりのえげつなさに、『ツツジ 枯れる えぐい』って検索してしまったほど。
なんでだろう不思議、でも結局なんであんな枯れ方になってしまうのか、
あの枯れ方に意味があるのか、その答えは残念ながらネット上では見つけられなかった。まあ、そんなに隅々まで調べ尽くしてもいないけど。
しかし満開に咲いてる時は、わあきれいだなあ、と感激してもあの枯れ方を見るたびにとっても寂しく、ツツジからしてみりゃ大きなお世話だが、えらい裏切られた気持ちに駆られてしまう。
あんなにあの頃は素敵だったじゃないのさ、何があんたをそうしたのよ、と言いたくなる。
あるいは、着飾っている時はあんなに綺麗だったのに、男に捨てられた瞬間、
シルクっぽいけどシルクじゃなくて安物のポリエステルのテカテカのスリップ姿で、髪の毛振り乱して、
「行かないでよ、アタシを置いていかないで!嫌よおお!」
と真っ赤なハイヒールを去っていく男の背中に投げつけるようなみっともなさを感じてしまうのだ。
そして美しさを常に保とうとするバラみたいな女にあっさり乗り換えてやがるんだ、その男。
ふざけんなよ、そんなみっともなくねえわ!
とツツジたちから総スカンを食らいそうだが、じゃあ教えておくれよ、なんでそんなにえげつなく枯れるのだ。
だってなんのメリットも感じないのだよ、繁殖に活かされているとも思えないし、枯れる時に汚い代わりにすごい芳香を放つ、とかならまだわかるんだが、そんなにも強く香った記憶もない。
理由があるなら是非とも教えてもらいたい、図鑑とか見たらわかるんだろか?
さて、ごっそり刈られてしまっているツツジだが、もう若葉がいくらか芽吹いていた。茶色い幹だけ丸裸にされている状態なので、青い若葉はとても目立つ。
生命力に溢れているね。あっという間に芽吹くんだから。そっか、すぐ育つからあんなにごっそり刈っても問題ないわけだ。
来年にはまた色とりどりの花を咲かせて、そして一斉にまたえげつなく枯れるんだろな。男に捨てられた女みたいに。けど立ち直りは早そうだわね。
by koco_hinata
| 2015-06-19 17:10
| daily